準1級トップヘ 11月号 
 先月行われた一次試験の結果はいかがでしたか? 発表までの間は期待と不安の中にいることと思いますが、今月は二次対策に取り組みましょう。
 準1級の二次試験では「4コマ漫画についての描写とその話題に関する意見」が問われます。漫画を見て1分間で準備し2分間以内に話をし、そのあと質問に答える形式で、持ち時間は一人8分です。漫画を描写しながら英語での表現能力がどれだけあるのかが見られます。そこで、この表現力をどのように身につけるか、意見はどのようにして述べるかについてお話ししましょう。

二次試験に向けて〜「4コマ漫画の描写と内容に関する意見」対策




英語を音で覚えて復唱する訓練が大切

 求められる表現の内容は英検準2級程度の内容を口頭で表現できるかどうかですから、準2級の単語や熟語の表現を着実に覚えておくことです。その際、文字を読みながらではなく「音で覚える」ことをお勧めします。音声で覚えたものは、音声として表現できます。私の経験上、英語の音と文字は別のところに蓄積されているように思えます。
 母国語である日本語なら、音と文字の垣根はあっという間に越えられるのですが、外国語となるとこの垣根が高くてなかなか越えられません。そこでまず、リピートとシャドーイングをくり返します。文字で書いてあっても音読して覚えればいいのです。その際、リズムとイントネーションがよければ、気持ちよく音楽のように覚えられるものです。音とは口の周りの筋肉と舌に記憶させて初めて暗唱できるのであって、頭の中でくり返すものではありません。思ったことが口をついて出るまで自己トレーニングに励んでください。この方法でやっていくうちに、英語表現を聞いても読んでも自分のものとして復唱することができるようになります。聞いてわからないものは、覚えることも使うことも決してできません。聞いたことを理解して復唱までできるようになるには、かなりの訓練が必要です。この訓練を地道に忍耐強くやれる人は英会話も上達することでしょう。
 意見の述べ方のポイントとしては、まず、「課題に対して賛成か反対か」を述べてからその根拠を言う、という順番で進めるといいでしょう。出される課題は一般的な身近な話題ですから、日ごろから新聞やテレビなどのニュースを見聞きして、正確な知識を蓄積して、それらの話題について、自分がどう考えるのかを「自分の意見」として英語で表現できるよう準備しておきましょう。




攻略方法

 準1級の二次試験で出題される4コマ漫画の内容は「事件が起きて問題が生じる〜その解決策を探る〜成功か失敗のどちらかの結果に終わる」という流れになっています。攻略方法としては、1枚の絵に対して、四つの文を作れるようにすることです。

(1) だれがどこで何をしているか。登場する人や物を話の中に織り交ぜる。
(2) 登場人物がどういう理由でそのことをしているのかを述べる。想像力を働かせましょう。
(3) その結果として、どうなったか。
(4) その結果について、自分はどう思ったのかを述べる。

 そのほか、場面展開に効果的な接続詞、副詞を入れることを忘れないようにしましょう。Later, after all, unfortunately, then, fortunately, however, meanwhile, the next day, one day....といったものです。

 面接官に必ず問われるのは、ストーリーから何を学んだかです。これには次のような表現ではじめると安心です。

It is important to do, We learned from this experience that SV. We realized the importance of....

 また、面接官からの質問に答える際には、音読する際に言い忘れたことを付け加えましょう。
感情を表す単語を以下のようにまとめてみました。意見を述べるときに使ってみてください。

うれしいとき glad, happy, pleased with, delighted,
困ったとき annoyed, disturbed,
安心したとき relieved , content, satisfied
当惑したとき embarrassed,
がっかりしたとき disappointed,

ほかにもsurprised, shocked, bored, ashamed, thankful, impressed, confident などがよく使われます。





ナレーションの例

One afternoon, an elderly woman called her son. It was three in the afternoon in Japan that she gave him a call. She just wanted to know how he and his family were getting along. They were living abroad. When he got her phone call, they were sleeping at night. It was two early in the morning. Their sleep was disturbed by the sound of the phone ring. He was unwilling to answer the phone and told his mother not to call him at midnight and to use e-mail instead. She was sorry to make him awake by forgetting a time difference. A few days later, she decided to learn how to exchange e-mail with her computer. She enrolled in a class and began to study. She was lucky to have a good instructor and several other elderly students in a classroom. She enjoyed her lessons and mastered the way of exchanging e-mail. She could also learn how to get access to the Internet.
After finishing all her lessons, she tried to send an e-mail to her son by herself with her computer. It was successful and she received one quickly from him. It said they had a birthday party for her grandchild. She realized that e-mail is very convenient to communicate with people living abroad and learning something new is important to keep up with the times and make life easier.

予想される質問

Q1
面接官 : Please look at the second picture. If you were the elderly woman, what would you have thought?
Q2
面接官 : What do you think can be learned from this story?
Q3
面接官 : Do you think everyone should learn how to use computers?
受験者 : Yes.
面接官 : Please explain.
Q4
面接官 : These days it is becoming more and more common for Japanese people to work or study in foreign countries. What do you think about this trend?



 


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