一番重要なことは長文の読み方。何をどう読むか。
適切なレベルの文を読みましょう。1ページに新しく覚える単語がせいぜい10語以下のもので、辞書なしでも何とか理解できる400語前後の長文です。知らない単語が多いと、つい辞書を片手に、片っ端から単語を引きながら読むことになりますが、これは一見、勉強している気分にはなりますが、実は逆効果。自分の英語レベルに合わない、難しすぎる文章を読んでいるのです。自力で時間内に読んだ後に、どうしても気になる単語があるときに辞書をひきましょう。納得して記憶できます。難解な文を少量時間をかけて読むより、やさしい文から徐々にレベルアップしながら量をこなしていく方が力はつきます。長文は、文脈を追いながら自分の英語力はもちろん想像力、知識、常識と総合力で迫るものです。特に英文といえども国語読解能力は欠かせません。読解能力は何語で付けても応用の効くものです。
わからない単語や文があっても、止まらずに読み進める。
次の文は長すぎて、とても一気には読めそうにありません。そんな時は、スラッシュ( / )を入れながら、鉛筆の先に知力をこめて読み進みます。
Prairies were useful to Native Americans
/ because they made overland travel easier, / reduced the number of pests,
and/ increased visibility,/which helped /when defending settlements from
attackers./ |
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まずは、一気に読み進んでいけるところまできたら区切りをいれ、意味が理解できれば次の区切りへ進み、内容を想像力でうまくつないで、どんどん読み進みます。途中に理解できない単語や文があっても止まらずに最後まで読み進めましょう。後ろの文が前の文を理解させることもよくあります。全体をリズムに乗って頭の中で音読していきましょう。音読のスピードが黙読する際の速読のスピードになるのです。さらに、英語の強弱のリズムを体内に持っていると、知っている単語から来るアクセントでリズミカルに読めるものです。本物の英語をたくさん聞いた記憶は、ここで長文読解に生かされるのです。リズムがよく、テーマが面白く、それに文脈の展開が自然だとついつい興味にかられて最後まで一気に読んでしまいます。こんな文章をたくさん自分の英語レベルに合わせて読みたいものです。さて、最後まで読み終えたら、再び始めから読んでみましょう。今度は、最初に読んだときに感じた疑問を意識しつつ、単語、構文など細かいところに気を配りながら読みます。すると、さらに内容が鮮明になってきます。100%理解できなくても大丈夫です。この手法を続けることで読解力は確実にアップします。3カ月単位、100枚単位で振り返ってみて下さい。
英字新聞や雑誌を教材として活用する。
準1級過去問題を教材に、と言いたいのですが、これはある程度の実力がついてから試しにやってみて下さい。まずは、そこに至る実力を養う教材が必要です。すでに英字新聞の読者なら申し分ありませんが、まずは興味ある分野の英文を探すことです。準1級の受験者なら、十分読み応えある英文はインターネット上で手に入ります。海外の新聞社、雑誌社、英字新聞を出している日本の新聞社のホームページは内容が分野別に分類され、毎週更新されています。いつも新しいニュースや論説が手に入ります。また、あるニュースは音声サービスもされています。もちろん、大学入試用長文標準、発展編は書店で手に入りやすく、最適な教材となります。
次に、自分で単語を抜いて問題を作りましょう。接続詞、副詞、動詞、形容詞、名詞など気になる単語を修正インクで消して、時間がたって忘れたころにやってみてはいかがでしょう? クイズを出し合う感覚で友達どうしでやってみませんか。
長文読解 攻略のポイント
(1) |
文を段落単位で一気に読む。キーワード、キーセンテンスを見つける。 |
(2) |
文の前後の関係を読みつなぐこと。関係は、逆説、理由、結果、目的、対比、追加などで、これに伴う接続詞、副詞、熟語をまとめておきましょう。 |
(3) |
空所補充のヒントは空所の前後。選択肢を見ないで、文脈から推測した後に選択肢を見る。 |
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